>医療法人 啓眞会 くにちか内科クリニック

スマホ用QRコード

脂質異常症と動脈硬化

 

はじめに

 

 日本人の死亡原因の1位はガン(28.5%)で、2位心疾患(15.1%)、3位肺炎(9.1)%、4位脳血管疾患(8.4%)です(厚生労働省 2017年)。2位の心疾患と4位の脳血管疾患を合わせると23.5%となり、3位の肺炎を大きく引き離し、ガンに迫る死亡原因となっています。

 

 狭心症や心筋梗塞などの心疾患と脳梗塞・脳出血などの脳血管疾患の原因(危険因子)として動脈硬化があります。

 

 超高齢社会を迎え、これらの疾患の基礎にある動脈硬化の重要性は今後ますます高くなるなり、その発症の予防や治療法の確立は大きな課題となると思われます。

 

 この動脈硬化の原因(危険因子)として高血圧、糖尿病、喫煙などと共に脂質異常症があります。

 

 

 

※)超高齢社会:65歳以上の人口が全人口に対して7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と呼ばれる。日本では1970年に高齢化社会、1995年に高齢社会、2010年に超高齢社会となった。今後も高齢者率は高くなると予測されており、2025年には約30%、2060年には約40%に達すると見られている。

 

 

脂質異常症とは

 

 脂質異常症(高脂血症)とは血液中のLDL(悪玉)コレステロール、中性脂肪(TG)が過剰な状態、またはHDL(善玉)コレステロールが少ない状態をいいます。

 

■脂質異常症診断基準