>医療法人 啓眞会 くにちか内科クリニック

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呼気一酸化炭素濃度測定

 

 

呼気一酸化炭素濃度測定検査

 

■一酸化炭素

 たばこの煙には約4,000種類以上の化学物質と、約200種類が有害物質が含まれています。その中で特に、ニコチン、一酸化炭素、タールは3大有害物質と呼ばれています。

 

 たばこの主流煙中には数千~1万ppm以上の一酸化炭素(CO)が含まれています。これはアイドリング中の自動車排気ガス(法定1万ppm以下)と同等です。喫煙者がCO中毒死しないのは吸入が間欠的だからに過ぎません。

 

 COは血液中の赤血球のヘモグロビン(Hb)と強力に結合して(酸素O2の200~250倍)血液の酸素運搬能を奪い、身体の運動能力を低下させます。また、心筋が低酸素かつ過負荷となることによって虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)や不整脈が起こりやすくなるほか、代償的に多血症が起こり血液の粘度が増し、血栓が形成されやすくなります。

 

■呼気一酸化炭素濃度測定検査

 体内に有害物質であるCOをどれだけ取り込んでいるかを調べます。呼気中一酸化炭素濃度測定器(COモニター)は呼気中の一酸化炭素濃度を検知し、その濃度を測定する装置です。喫煙/禁煙の評価に必要であるとともに、禁煙維持の動機づけにも有用です。

 

 1日に吸うタバコの本数と呼気中のCO濃度は相関します。COはニコチン同様に動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こします。また、COは酸素の運搬を妨害するために、持久力や作業能率を低下させます。