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呼吸機能検査

 

 

呼吸機能検査(スパイロメトリー)

 

 喘息(ぜんそく)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患をはじめとする呼吸器の病気が疑われるときや、その状態をみるときに行う検査です。息を吸ったり吐いたりして、息を吸う力・吐く力・酸素を取り込む能力などを調べます。

 

 通常はスパイロメータという機械を用います。ただし、詳しく呼吸障害の程度をみる時は精密肺機能検査用の機械が必要となります。

 

 鼻から空気が漏れないようにクリップでつまみ、マウスピースという筒をくわえて、検査技師の指示に従って息を吸ったり吐いたりします。

 

 

スパイロメトリーで測定する項目

 

■肺活量

 ゆっくりと呼吸して測定します。ゆっくりと最後まで吐ききったところ(最大呼気位)から、空気をゆっくり胸いっぱい吸い込んだところ(最大吸気位)まで吸える量をみます。最大吸気位から再びゆっくり最大呼気位まで吐ききります。吸った時とほぼ同じ量が吐かれます。性別、年齢、身長から求めた標準値に対して80%以上を正常とします。

 肺活量の減る病気:間質性肺疾患、肺線維症など肺が硬くなる場合、後側湾症など胸が変形する病気、呼吸筋力が低下して肺の容積が小さくなる病気など

 

■努力肺活量

 胸いっぱい吸い込んだ空気を、できるだけ勢いよく吐いて測定します。最大吸気位から最後まで吐ききるまでの量をみます。

 喘息やCOPDなどがあると、ゆっくりと呼吸したときの肺活量より減ります。

 

1秒量

 努力肺活量のうち最初の1秒間に吐くことができた空気の量です。この量が性別、年齢、身長から求めた標準値に比べて少ないときは、気管支が狭くなっている可能性があります。気管支拡張薬を吸入した前後で測定し、前後の値を比べることもあります。
1秒量が減る病気:COPDや喘息などの病気が考えられます。

 

■1秒率

 努力肺活量に対する1秒量の割合で、70%以上を正常とします。1秒率は喘息やCOPDなどの気道が狭くなる病気を簡便に見つける指標です。