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世界各国で問題となっている受動喫煙。今まで、世界レベルでどの程度の健康被害をもたらしているかについては明確なものはありませんでした。世界保健機関(WHO)「タバコのない世界構想」が、2004年時の192カ国のデータを解析したところ、全世界で受動喫煙が原因で年間60万3,000人が死亡していました。これは、全死亡の約1%に相当します。
死因別にみると、もっとも多かったのは「成人の虚血性心疾患(心筋梗塞など)」(379,000人)、2番目に多かったのは「5歳未満の小児の気管支炎や肺炎」(165,000人)。以下、「成人の喘息」(35,800人)、「成人の肺がん」(21,400人)が続いています。性別・年代別に死亡数をみると、成人女性が281,000人と全体の47%を占めてもっとも多く、小児が166,000人(28%)、成人男性が156,000人(26%)でした。
小児と成人女性が受動喫煙の被害を受けやすく、合わせると3/4となっています。