■SASの重症度判定
睡眠1時間あたりの「無呼吸」と「低呼吸」の合計回数をAHI(Apnea Hypopnea Index)=無呼吸低呼吸指数と呼び、この指数によって重症度を分類します。
なお、低呼吸(Hypopnea)とは、換気の明らかな低下に加え、動脈血酸素飽和度(SpO2)が3~4%以上低下した状態、もしくは覚醒を伴う状態を指します。SASの重症度はAHI(Apnea Hypopnea Index、無呼吸低呼吸指数)で表します。
- 軽症:5≦AHI<15
- 中等症:15≦AHI<30
- 重症:30≦AHI
CPAPの適応40≦AHI
AHIが40以上で治療としてCPAP※)の適応が認められています。
※)CPAP:Continuous Positive Airway Pressure(経鼻的持続陽圧呼吸療法)。
CPAP療法の原理は、寝ている間の無呼吸を防ぐために気道に空気を送り続けて気道を開存させておくというもの。CPAP装置からエアチューブを伝い、鼻に装着したマスクから気道へと空気が送り込まれます。
こんな症状に注意! |
■睡眠中の酸素不足による脳や身体へのダメージ
本来、睡眠は日中活動した脳と身体を十分に休息させるためのもの。
その最中に呼吸停止が繰り返されることで、身体の中の酸素が減っていきます。すると、その酸素不足を補おうと、身体は心拍数を上げます。寝ている本人は気付いていなくても、寝ている間中脳や身体には大きな負担がかかっているわけです。脳も身体も断続的に覚醒した状態になるので、これでは休息どころではありません。
その結果、強い眠気や倦怠感、集中力低下などが引き起こされ、日中の様々な活動に影響が生じてきます。
■いびきだけじゃない!こんな症状はありませんか?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の代表的な症状をご紹介します。
自覚症状の感じ方や程度には個人差がありますから、可能であれば寝ている間のことについてぜひご家族やパートナーにきいてみてください。
「ちょっと疲れているだけ」、「いつものこと」で終わらせず、日常生活を振り返ってみましょう。
さらに詳しくチェックするには、セルフチェックをご活用ください。
SASセルフチェック |