圧痛点とは身体を診断する際、指などで圧迫したときに強く痛みが出る点をいいます。疾患によって特定の部位に痛みを感じるため、重要な診断要素の一つとなります。
虫垂炎にかんする代表的な圧痛点です(下図)。
診療科目
診療科目ガイド
お勧めコンテンツ
当院の診療科目
消化器内科
内科
禁煙
喫煙と禁煙
たばこを止めよう!
警告
禁煙指導・支援
禁煙の効果
たばこと健康
受動喫煙
たばこの有害物質
糖尿病
高血圧
脂質異常症
脂質異常症とは
高尿酸血症
高尿酸血症とは
肥満・メタボ
肥満とは
骨粗鬆症
睡眠障害
認知症
その他
その他の診療科目
サルコペニア
フレイル
診療案内
ご案内
検査・設備
健康管理
予防接種
予防接種-総論
予防接種各論
当院について
クリニック紹介
基本理念・行動指針
院長挨拶
院内紹介
院内風景
通信
お知らせ
お問い合わせ
お問い合わせ
ひまわり通信
院長の独り言
目次
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2023年
スマホ用QRコード
たかが虫垂炎、されど虫垂炎!
虫垂炎の症状 |
虫垂は大腸(結腸)の始まりのである盲腸から芋虫の様にぶら下がっており「虫垂突起」とも呼ばれ、通常は右下腹部に位置します。虫垂炎は旧来「盲腸炎」と呼ばれていた時期がありました。これは診断の遅れから、開腹手術をした時は既に虫垂炎が進行し虫垂が化膿・壊死をきたし盲腸に張り付き、あたかも盲腸の疾患の様に見えることが多かったためです。
虫垂炎は若年者から高齢者まで幅広い年齢層で発症します。10~20代の発症が他の年齢層よりやや多い傾向があります。
50歳以下で緊急手術になる急性腹症の中で最も頻度が高い疾患です。ただし、見逃されやすい疾患の代表でもあります。その原因として「虫垂炎=右下腹部痛」、「虫垂炎=持続痛」という「思い込み」があるようです。
■初期症状
虫垂は通常は右下腹部に位置します。しかし、虫垂炎の初期は右下腹部痛で始まる訳ではありません。通常は心窩部(みぞおち)か臍周辺の痛みから発症します。
虫垂開口部が炎症や異物(糞石など)で閉塞すると虫垂管腔の内圧が上昇します。その刺激が内臓求心性神経を介して心窩部や臍周囲の鈍痛(漠然とした痛み)が生じます。
すなわち、虫垂炎の初期の疼痛は内臓痛です。そして、そのため悪心・嘔吐、食欲不振といった症状も伴います。
■進行期症状
その後、虫垂の管腔粘膜に炎症が起きる痛みは右下腹部へと移動しは持続的な鈍痛となる。
そして、炎症が虫垂管腔の内側から臓側腹膜に波及して右下腹部の持続的な鋭い痛みとして体性痛が発生する。
さらに進行すると、発熱や白血球の増多が認めれられる様になります。
■症状出現順序は虫垂炎診断のポイント
これらの症状の発生順序は虫垂炎の診断において極めて重要です。典型的な虫垂炎では次の順番で症状が出現します。
①心窩部・臍周辺の漠然とした痛み
②悪心・嘔吐・食欲不振
③右下腹部に痛みが移動
④発熱
⑤白血球増多・炎症反応陽性
胃腸炎では腹痛の前に悪心・嘔吐が先行することが多く、虫垂炎との鑑別点となります。痛みの前に悪心・嘔吐が出現した場合は虫垂炎が可能性は低くなります。
虫垂炎:心窩部・臍周辺痛 ⇒ 悪心・嘔吐
胃腸炎:悪心・嘔吐 ⇒ 腹痛
■小児、高齢者、妊婦の場合
2歳未満の小児や、高齢者、妊婦などでは、右下腹部の限局化やそれに先行する心窩部・臍周辺痛がなかったり、発熱などが認められないことがあり注意が必要です。
虫垂炎の身体所見 |
右下腹部の圧痛点や反跳痛や筋性防御などの腹膜刺激症状は虫垂炎を疑ったり診断する有用な身体所見となります。
■圧痛点
圧痛点とは身体を診断する際、指などで圧迫したときに強く痛みが出る点をいいます。疾患によって特定の部位に痛みを感じるため、重要な診断要素の一つとなります。
虫垂炎にかんする代表的な圧痛点です(下図)。
■腹膜刺激症状
色々ある心窩部痛(みぞおちの痛み)の主な原因 |
■消化器
①食道
②胃・十二指腸
③腸
④肝
⑤胆膵
■消化器以外
①心血管系疾患
②尿路系疾患
③呼吸器疾患
色々ある右下部痛の主な原因 |
■消化器
■消化器以外
①尿路系疾患
②産婦人科疾患
③その他